上級国民に憧れる下級国民の会

情弱な下級国民同士で生存の為の知恵を共有していきます。

サイコパスみたいな監督の現場に行った話 下級国民警備員録

今回はそのあまりのヤバさから伝説とされていた現場に送られた話でもしていきましょう。

うちの会社にはそこに行ったことがあるというだけで、ガ島の生き残りやラバウルビルマの航空隊みたいな扱いを受けるとある伝説の現場がありました。

最初にその話を聞いたのはその現場からいじめられまくって脱走した人が、たまたまうちの現場にヘルプで来てくれて仲良くなって色々話を聞いた時です。仕事のできて気さくで真面目な良い人だったのですが会長に警告をしてきました。

「前、常勤で行ってた電気工事の現場でいじめられていてね。毎日暴言吐かれたり脅されたりしていじめられていたんだ。気を利かせてなにかをやってあげたりすると怒鳴られたりするしね。まあ手伝わないとそれはそれで怒鳴ってくるんだけど。二度と行きたくない現場だよ。会長さんもBさんっていう監督には気をつけなよ。何されるかわかんないから」

その時はこんな真面目ないい人をいじめる人が息をひそめて次の獲物を狙っているのかと思いましたが、単に怖い話としか思っていませんでした。まあ現実というものは冷酷でその次の獲物は会長だったわけです。

そこは自分以外の警備員で隊長のTさん、監督のBさんと作業員1人みたいな感じの現場でした。Tさんは明らかにオラオラ系の人で、出会って3秒で「この人はやらかしそうだ」と思いました。一緒に仕事をしたいとは思いませんでしたが、会長も新規なので色々とこの現場について聞くことにしました。

そこで初めて行った現場だったにもかかわらずこの現場のことを監督の名前も含めて詳細に知っていて謎の既視感を覚えました。そしてB監督の名前で気づいたのです。警告されていたあの現場に自分がいることに。

その瞬間大して暑くもないのに、なにをどうやってもどうせいじめられるという現実に恐怖と緊張で汗が止まらなくなりました。そしてT隊長の話と元から聞いていた話を合わせると、どうやらB監督やT隊長たちが3人で結託してヘルプで入ってくる1人をいじめまくってストレスを発散しているようで人間というものの邪悪さをみた気がしました。

TさんはB監督に取り入っていじめる側に回ることで、いじめから逃れているようでした。T隊長も元々隊長ではなく、いじめによって前の隊長を追い出して今の地位を手に入れたようです。これ自体は警備業界ではよくある話ですね。

電気工事なのでいくつかの現場を移動しながら行うのですが、最初に現場についたときにまず言われたのが「昨日来たガードマンはどうしようもない屑だったけど、今日のはどうかな。とりあえずお手並み拝見だな」です。どんな脳みそしたらこんな訳の分からない単語がサクサク出てくるんだろうと思いましたが、しょうがないので彼らの設定に付き合う事にしました。

その後に方交で自分の方に来ている電話しながら運転しているタクシーが猛スピードで突っ込んで来たので、とっさに後ろに飛んで避けてしまったのですが、かなり怒鳴られました。しかもその場では終わらず車内に戻った後も詰められてひたすら怒鳴られまくりました。「あれはお前が避けなければ止めれたんだ」とか色々言われましたが、正直今でもあれは避けなかったら轢かれていたと思います。

他にも会長が誘導灯を左手に持ち替えただけで、「おい!お前なにやってんだ。誘導灯は右だろ!さっさと持ち直せよ。癖になってるんだよ。そういう変な動作がさ」とかひたすら怒鳴れました。

現場については怒鳴られ、車内でも怒鳴られもうしんどいですね。いや流石に3対1で総括されるのはしんどいです。しかも車内なので逃げ場がないですし、ひたすらあれがダメだとかこれがダメだとか色々と言われ続けました。

もう時間が過ぎるのが遅いどころではなく、1秒が1分に感じました。これが噂の相対性理論かとか色々考えましたが、まあ仕方ないですよね。運が悪かったです。

体感1週間くらいたったころに、昼になっていました。もちろん一度コンビニに立ち寄っただけで車内から脱走することは許されません。会長はストレスで吐きそうになっていたので、ご飯は食べず水だけでしたがその件で「お前なんで食べないの。そのせいで倒れられたりしたら迷惑なんだけど。お前がどうなろうが知らないけど俺たちに迷惑はかけるなよ」とか言われましたが、頑なに水だけを貫きました。というか多分何か食べると吐いてしまうと思ったので。自分で食べれないようにしておいてこの発言ができるあたりが1周回って逆に凄いですね。

その後もひたすら似たような感じです。いちゃもんつけられて怒鳴られての繰り返しでようやく終わって開始地点に戻りました。戻った後はB監督と隊長がひたすら以前に来た警備員のクズ列伝と武勇伝を1時間くらい会長に聞かせていました。わざわざ紙とペンまで持ってきて、名前や罪状を書き出したときは恐怖以外なにも感じませんでした。

もちろん会長は終わった後の帰り道で管制に電話して「出禁にされてしまったのでこの現場にはもう行けません。監督からもう来ないで欲しいって言われてしまったんですよ。すいません。」と嘘をつきました。

そこで色々知ったのが、どうやらこの現場に行った人間のほぼ全員がNGをだすか、B監督のいじめに反撃して出禁にされるかのどちらかみたいです。前日行った隊員はやり返して出禁になっていたみたいです。どうりでB監督たちから悪く言われるわけです。彼らが求めているのはやり返して来ない安全なサンドバックだったのでしょう。

ほとんどの隊員が1日か2日で脱走してしまい、実際Bさん以外の常勤最長記録が会長に警告してくれた人の2週間だというので相当だと思います。

というかこの現場はお偉いさんが視察にきている時に「恫喝」「脅迫」「暴力未遂」の流れるようなトリプルアクセルを決めて、直接指導を食らってから数日しか経っていなかったようなので、会長の受けた仕打ちはマシだったみたいですね。他の人のことは一体どれだけパワハラしたのか想像もつきません。

最後に一番印象に残っていることと言えばB監督の「どうしてこんなに警備員がコロコロ変わるんだろう。うちは警備会社の連中に嫌がらせされているのかなぁ」という言葉ですね。結構身近にサイコパスっているんですね。

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二度と行きたくない現場ですが、色々と良い経験になったような気もします。こういうバイオレンスな側面も含めて警備業の面白い部分かもしれません。

テイルズさん、貯め代さん、ウサピリカさん、うりまさるさん、ちえママさん。ブコメありがとうございます。このレベルで酷い現場はなかなか無いので色々といい経験になりました。