今回紹介するのは百田尚樹さんの「海賊と呼ばれた男」です。
400万部以上売れた「永遠の0」と並ぶ百田尚樹上級国民の代表作としても知られています。
「海賊と呼ばれた男」は震災で傷ついた日本社会の復興を励ますために書かれた上級国民文学です。
この本は戦後日本社会と日本の復興のために尽力した特別上級国民である出光佐三さんの生涯を描いた小説です。作中では国岡鍛造として登場します。
出光佐三さんといえば国内の石油シェア2位を誇る出光興産(出光昭和シェル)を作った特別上級国民です。
このマークを見れば出光がどこの会社かわかると思います。
出光さんは戦前では貴族院(現参議院)の議員だったり、死亡した際に昭和天皇から「出光佐三逝く 三月七日 国のため ひとよつらぬき 尽くしたる きみまた去りぬ さびし」と詠まれる(つまり天皇陛下に忖度された)などの数々の上級国民武勇伝を持った凄まじい上級国民として有名です。
上級国民は検察だけでなく、陛下からも忖度されるんですね。
中でも特にイギリスの圧力を無視して勝手にイランから石油を輸入した「日章丸事件」を起こしたことでも有名ですね。
この事件は日本国民やイラン国民に熱狂的に支持され、現在でもでも日本とイランの仲が良好に機能している理由でもあります。
https://mobile.twitter.com/IraninJapan/status/1037533625078743040
日本を持ち上げるイラン大使館の例
この本は全4章構成(厳密には6章)になっています。
上巻は序章から2章までで、下巻が3章から終章までです。
1章 朱夏 昭和20年から昭和22年までの日本社会の戦後の復興と旧日本軍の石油タンクからの過酷な石油の回収作業をを描いています。
2章 青春 明治18年から昭和20年までの軍国主義に走っていく日本社会と出光佐三誕生から出光興産の成長を描いています。
3章 白秋 昭和22年から昭和28年までの日本社会の復興と「日章丸事件」を描いています。本書の最大の見せ場です。
4章 玄冬 昭和28年から昭和48年までのもはや戦後ではないと言われた復興した日本社会と出光佐三さんの晩年を描いています。
この本は特に3章が面白く、感動して泣いてしまった程ですね。ただ百田さんの本にしてはだれる場面が多く、特に4章はかなりだれます。
それでもだれる場面を差し引いても全体で見るとかなり面白い本なので、出光さんのような上級国民にも一般国民にも下級国民にも是非読んで見てほしい一冊です。
下級国民の会的推薦度(⭐️5つ評価)
上級国民の方なら⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
一般国民の方なら⭐️⭐️⭐️⭐️
下級国民の方なら⭐️⭐️⭐️⭐️