今回はちょっと珍しいものを見た時の話。童貞警備員たちの激しい怒りをかった夫婦の警備員の話でもしていきましょうか。
その現場は電気工事の現場なんですが、バケ車での移動が勤務時間の半分くらいを締めるという恐ろしく楽な現場で、いわゆるあたり現場というやつです。動いている時間は3から4時間くらいでしょうか。
この現場何がいいってルールが緩いんですよね。例えば車内でタバコを吸う作業員さんがいれば勝手に窓あけてもセーフですし、ぶっちゃけ移動中は寝てようがスマホいじってようがセーフです。まあ会長は窓空けくらいしかやりませんでしたが、それでもだいぶ違います。厳しい現場だと窓すら開けさせて貰えないのです。汚れを知らぬ童貞のピュアなボディには密室でタバコは流石にきついです。
会長は基本的にバキバキ童貞さんそっくりな人が監督の班でやってました。おとなしい感じの人でやりやすかったです。ここから先はバキ童さんと呼称しましょう。
その現場で1週間くらいやったあたりに世にも珍しい夫婦の警備員がやってきたんですね。
夫婦で警備員をやっている人というのは初めて見たので(というか後にも先にもこの一件のみ)なんだか珍しかったです。他の方も同じようことを言っていましたが、もしかしたら夫婦揃って同じ現場に行けるように内勤に頼んでいるのかもしれません。
会長はその日はたまたま別の班で、バキ童班にはその夫婦が乗ることになりました。
会長たちが仕事を終えて集合場所に戻ってきた後に、夫婦の警備員たちは少し落ち込んでいて、こんなことを言いました。「バキ童にキレられたわ。もうこんな現場二度ときたくないよ。まったくね。」
会長たちは「バキ童さんも虫のいどころが悪かったんですよ。たまにはそういう日もありますよ。運が悪かったですね。」みたいな感じで誤魔化しましたが心の中では不思議に思っていました。
バキ童さんは温厚な方で、会長がうっかり場所を間違えて全然違うところに行ってしまうというかなり派手なミスをした時も丁寧な言葉遣いでやんわり注意くらいですみました。一体あの温厚なバキ童さんがどうしてキレたのかは謎です。夫婦の話を聞いても話が断片的でよくは分かりませんでした。せまい車内で夫婦にいちゃつかれるというのがよっぽど苦痛だったのかもしれません。人間どこに地雷があるか分かりませんからね。バキ童さんの場合は見た目からして童貞そのものですし。
そのあとバキ童さんたちの方でトラブルがあったみたいで、隊長から「休憩取ってもいいけど、建物からは出ないですね。なんかトラブってるみたいだから。急に呼び出しかかるかもしれない」という話を聞がされました。
夫婦の警備員は「君たちが休憩取らないのは勝手だけど、俺たちは休憩させてもらうよ。これは書類にも書かれた権利だからね。」と言って隊長の静止を振り切って勝手にどこかにに行ってしまいました。もちろんこの時点で出禁確定です。
といってもまあ現場で公然と物を食べさせあったり、夫の口を奥さんが拭いてあげたり、イチャラブトークで2人だけの世界に行ってしまったりと発情期の猿のように盛りまくってたので、それで他の童貞警備員たちの恨みを買ったというのもあると思いますが… 食べ物と下半身の恨みは怖いですねぇ。
夫婦が出て行った後に1人の童貞警備員の「ったく、こんなところでいちゃつきやがってよぉ！100歩譲ってやるなら家でやれよ！」という怒声に隊長が「ホントですよねぇ。全く持ってその通りです(キリッ)」と同調してました。そのあと1時間くらい童貞たちの怒りのキャンプファイヤーが続いてましたよ。隊長もなんだか童貞っぽかったですし、自分も童貞ながらこの界隈のアレっぷりは情けないったらありゃしないですね。
休憩が終わった後に夫婦は「もう待ちきれないよぉ。早く返してよぉ。」と隊長にせがんでいましたが、そんなに早く帰って何をするつもりなんでしょうか。終わらない非モテ地獄に苦しめられている会長には分かりません。話しに聞くSから始まってXで終わるあれでしょうか。真相はわかりません。
帰る時も夫婦はしこたまいちゃつきながら我々童貞を置き去りにして帰っていきました。確か手も繋いでいたと思います。
というわけで童貞たちのリア充に対する逆恨みと復讐劇はこの辺りで終わろうと思います。
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