上級国民に憧れる下級国民の会

情弱な下級国民同士で生存の為の知恵を共有していきます。

百田尚樹「夢を売る男」出版業界の厳しい現実を上級国民が語る

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今回紹介する本は百田尚樹さんの「夢を売る男」です。

この本は出版業界を取り巻く厳しい状況や自費出版ビジネスをテーマに書かれた本です。
主人公が自費出版をネタに次々と金を巻き上げていく過程を描いています。
巻き上げられた客の中には自分が上級国民になれると信じて疑わない上級国民に憧れるフリーターなどの生々しい人間たちが描かれています。
上級国民(スティーブ・ジョブズ)に憧れるフリーターの出てくる第2話のチャンスを掴む男では思わず強烈なデジャブを感じました。
主人公達の出版社は恐らく文芸社がモデルのようです。

正直内容がやばすぎて良く出版できたなという印象を受けます。
それに文庫版は何故か自費出版ビジネスに手を出している幻冬社から出版されています。
まあ深く考えたら負けでしょう。 

この本の中でも主人公の「小説をかくやつなんて、大抵頭がおかしいんだ。嘘だと思うなら、一度300枚位の小説を書いてみたらいい。絶対に最後まで書ききれないから」というセリフが結構印象的だったのでした。 このシーンはプロだろうが現在だとkindleで出版しているアマチュア作家だろうが本を書くような人は作者も含めて大体まともじゃないので自分の作品を傑作と信じて疑わないというシーンです。

後、本好きを公言しながらお金を出して本を買わない人を揶揄するシーンなどもあります。
まあこのシーンは海賊版問題や1年間に図書館の貸した本の数が、1年で売れた本の数を上回っている現実などが絡んでいるシーンなんですけれどね。

出版業界は大変厳しく、年々売り上げを落としていっています。
そのうち本という文化が無くなってしまう日も遠くはないでしょう。
そして夢のように印税を手に入れて上級国民になるという華々しいイメージとは裏腹に、実際にそこに至り上級国民になることができる人間はわずかひと握りの成功者に過ぎないことなどが語られています。

そしてそんな状況にありながらも着々とApple townの発行部数を伸ばしている元谷代表の凄さも分かります。

あとkindle個人出版本とかは「夢を売る男」を地で行くような本が多いです。手を出す前にこちらの本を読んで勉強しておいた方がいいです。
本を書いて大儲けしたい人、上級国民になりたい人や、自費出版個人出版に興味のある人にとっては読んでおいて損はない本です。

下級国民の会的推薦度(⭐️5つ評価)

 

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