暴力に甘い警備業界　隊長はやらない方がいい - 上級国民に憧れる下級国民の会

今回は昔、警備員の隊長をやってた時の話でもしようと思います。

隊長または職長というのはその現場の警備員のまとめ役兼責任者で他の隊員に指導したり、監督や所長と打ち合わせしたり、書類管理したりとかまあ色々やる役目です。会長も何度か固定で隊長をやったのですが、自分が隊長をやった中で一番きつかった時の話をして行こうと思います。というか自分が固定をやった現場の中で一番嫌な現場です。

そこは元々2人現場で、会長ともう一人固定のAさんがいました。そのもう一人のAさんが元々隊長をやっていました。Aさんは温厚で真面目な方で一緒にやっていてとてもやりやすい方でした。

そのあと、現場が広くなったりとかで2人現場から3人固定の現場に変更になりました。そこで新しく加わったのがKという方でした。Kさんは明らかに癖のある隊員なのは少し会話しただけで分かったので、彼の面倒の大半を隊長に押し付けました。正直なところ問題児の面倒とかもあまり見たくかったのもあります。

Kさんは非常に問題のある隊員で、A隊長から軽く注意されただけでも逆ギレしたり、A隊長を「あいつは痴呆のクズだ。あんな奴は現場じゃなくて病院に送ってやれ」などと周りに公言していました。監督や作業員に取り入ってよくA隊長の悪口を言いふらして評価を下げるような事をしていました。A隊長に罵声を浴びせたりも平然とやっていました。いじめと言ってもいいような状況だったと思います。後から冷静に考えればこの時点で出禁にするか、会長とA隊長の二人でキツく指導してトラブルを起こすのを辞めさせるかのどちらかをしなければいけなかったと思います。ただその時は話し合いで解決できると思っていましたし、A隊長が責任者なのでいじめを受けていても見て見ぬふりをしました。会長がKさんを注意して自分まで標的にされたくはなかったからです。

その状況が1ヶ月くらい続いて、いじめがエスカレートした結果ですがKさんはA隊長を蹴り飛ばして怪我を負わせました。その翌日からA隊長は来なくなり、会長が隊長になりました。管制さんが「K隊員には隊長を任せられないので、会長さんがやってくれ」と言われてしまったからです。

A隊長が来なくなった日にKさんが「A隊長は監督が出禁にしたに違いない」と語っていたのを見て、悪の存在が実在することを認識してしまう程でした。というかそのあと所長にA隊長を出禁にしたかどうか聞きに行ったのが本当に怖かったです。あれだけA隊長を暴行しておいて罪の自覚がないのは人間らしい精神とは言い難いものです。

まあそんな訳で隊長になった訳ですが、ここからが酷かったです。頼みのAさんはいないのでKさんの面倒を全部自分で見なければいけませんし、いじめの対象が会長に移ってしまったのです。毎日直接か無線で、「お前みたいなクズは見たことない、早く死んでくれ」とか「なにをタラタラやってんだよ。このクズ」とか罵声を浴びせられるのが本当にストレスだったので、必要な時以外は基本無線を切っていました。無線つけてても暴言吐いてくるだけなので。

こっちから指導したり、指示を出すと逆ギレされますし、本当に手に負えなかったです。というか勤務態度が悪すぎたので、言葉使いも気をつけてやんわり注意しただけで、会長にも暴力振るおうとしたりともうどうしたらいいのか分からないレベルでした。

何度かAさんへの暴力や会長の胸ぐらつかもうとした件を「そういう行為をやられると私もしんどいのでやめてくださいね」と注意したら逆ギレして怒鳴り出しますから、本当に困りました。まあAさんがいじめられているのを助けなかった報いなのかもしれません。未だにAさんには申し訳ないです。

3週間くらい経ったあたりで仕方ないので、管制さんに頼んで「この現場は会長では無理なので、変えて欲しい」と伝えて別の現場に変えてもらいましたが、3日後くらいに会長の代わりが脱走(NGを出した)したので現場に戻されました。

そこから毎日管制さんに「この現場は無理なので外してください」と頼んでも「他に送れる人もいないので、会長さんの方で何とかして欲しい」と言われ続けましたが、2週間後位にようやく別の現場に変えてもらいました。その間に身の危険を感じる場面も何度かありましたが、会長はAさんと違って暴力は振るわれませんでした。殴るふりとか脅迫や暴言はしてきますが、本当に暴力は振るっては来なかったですね。

そのあと会長の代わりに行った他の人から聞いた話だと、Kさんが隊長になっていろんな隊員に暴言吐いたり、嫌がらせやいじめをしているみたいです。会長とAさんの悪口も言いふらしているみたいですね。というかこれだけやっても責任をKさんが取らされない辺り、つくづく警備業界は暴力に甘いですね。

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